2021/06/09の勉強記録です。
電磁気、FM変調、LED効率、共役行列、量子論についてです。
電磁気
誘導起電力は観測座標系によらないこと、インダクタンスについて勉強しました。
誘導起電力と観測座標系
誘導起電力とは、閉ループ回路を通る磁束が変化したときに電圧が発生する現象です。
ループを磁束密度が分布する空間で等速直線運動させたときの誘導起電力について考えます。
普通の動かない座標系Rと、ループと一緒に等速直線運動する座標系R’の2通りで計算します。
どちらの座標系で計算しても結果は変わらないということでした。
R’から観測した電界や磁束密度が、ローレンツ変換という座標変換によって変化するからだそうです。
ふーん。
インダクタンス
自己インダクタンスL、相互インダクタンスM、自己インダクタンスLについて勉強しました。
コイルに電流が流れたときに磁束が発生します。その磁束がコイル自身に鎖交して誘導起電力が生じる現象を自己誘導といいます。
自己誘導が起こるときのの鎖交磁束\(\phi\)と電流\(I\)の比例係数\(L\)が自己インダクタンスです。
相互インダクタンスは、2つのコイル間での電流と鎖交磁束の比例係数です。
$$\phi =LI,\quad \phi_{21}=MI_1, \quad \phi_{12}=MI_2$$
そういえば高校物理でやったなーと思いました。ふだんLを使うときはもっぱらインダクタに流れる電圧と電流の式\(v=L\frac{di}{dt}\)で使うことが多いので、少し新鮮。
FM変調
電波、すなわち電磁波をつかって通信をするときに、電磁波に情報を載せる手段を変調といいます。
そのうちの1つであるFM変調は、電磁波の周波数を変化させる変調方式です。ラジオ放送などに使われます。
変調指数ってのが大きいほど復調入力SNRに対する復調出力SNRが大きくなります。
しかし変調指数を大きくしすぎると、復調入力SNRが小さくなるんだそうです。
周波数帯域が大きくなると、一般にノイズは大きくなるからです。
うまくいかないね-。
発光ダイオードの発光効率
LEDこと発光ダイオードは、電流を流すと光る素子です。照明としてポピュラーですね。
発光ダイオードの効率について勉強しました。
ひとくちに「効率」といっても、定義の異なる複数の効率があります。
内部量子効率
発光ダイオードは、半導体中の伝導帯に励起された電子と価電子帯の正孔が対消滅するときに放出されるエネルギーが光子となって発光します。
内部量子効率\(\eta_i\)のイメージは、
$$\frac{(発光しながら対消滅する粒子)}{(発光しながら対消滅する粒子)+(発光せずに対消する粒子)}\\=\frac{(発光しながら対消滅する粒子)}{(対消滅するすべての粒子)}$$
です。詳細には、自然放出寿命\(\tau_s\)と非発光寿命\(\tau_{nr}\)をつかって、
$$\eta_i =\frac{1/\tau_s}{1/\tau_s+1/\tau_{nr}}$$
と表します。
外部量子効率
外部量子効率\(\eta_e\)の場合は、
$$\eta_e=\frac{(外部に出る光子)}{(発生する全光子)}\\=\frac{P/h\nu}{I/e}$$
で表されます。
\(P\)はLEDから外にでる光のパワー、\(h\nu\)は光子1つあたりのエネルギー、\(I\)は流した電流、\(e\)は素電荷(電子1つの電荷)です。
光取り出し効率
光取り出し効率\(\eta_{ext}\)は、上記に説明した内部量子効率\(\eta_{i}\)と外部量子効率\(\eta_{e}\)の間の比例係数です。
$$\eta_{e}=\eta_{ext}\cdot\eta_{i}$$
光取り出し効率は、①LEDで発生した光が半導体の他の部分で吸収されないほど、②光が半導体の外へ出るときに半導体表面で透過しやすいほど、高効率になる。
その他の効率
ほかにスロープ効率、電力変換効率、視感効率を勉強しました。
線形代数
共役行列
m×n行列Aについて、次のようなn×m行列A*を共役行列、随伴行列といいます。
$$\langle Ax , y \rangle = \langle x ,A^*y\rangle$$
ここでの\(\langle\quad , \quad\rangle\)は、内積です。
Aが複素行列ならA*はAを転置させて成分の複素共役を取ったものになり、
Aが実行列ならA*は転置行列です。
自己共役行列
A=A*を満たすn×n行列を自己共役行列といいます。
自己共役行列のうち、Aが複素行列ならA*はエルミート行列、実行列の場合は対称行列です。
自己共役行列の性質
ユニタリ行列とか出てきました。
\(Q^{-1}=Q^*\)を満たす行列です。
○○行列が多くてわけわからんくなるな
量子力学
不確定性原理
粒子の位置と速度を同時に求めることはできない、という内容です。
\(\Delta x\)は位置の測定値の不確定性、\(\Delta p\)を運動量の不確定性、\(\hbar\)をディラック定数として、
$$\Delta x \cdot \Delta p \geq \frac{\hbar}{2}$$
が成り立ちます。
ちなみに、不確定性\(\Delta x\)、\(\Delta p\)とはそれぞれ測定値の標準偏差のことです。\(\langle\rangle\)を平均値として、
$$\Delta x=\sqrt{\langle x^2\rangle – \langle x\rangle^2}$$
$$\Delta p=\sqrt{\langle p^2\rangle – \langle p\rangle^2}$$
エーレンファストの定理
量子力学の世界では、粒子は古典力学と違う振る舞いを見せます。トンネル効果とかわかりやすいですね。
その量子力学も、特定の条件をみたすと古典力学における運動方程式をみたすようになる、という定理です。
シュレーディンガー方程式から、
$$m\frac {\partial ^2\langle x\rangle}{\partial t^2}=-\left\langle \frac{\partial}{\partial x}U\right\rangle$$
の式が導けます。ここで、\(\left\langle \frac{\partial}{\partial x}U\right\rangle\)が一定であるとすると、
$$m\frac {\partial ^2\langle x\rangle}{\partial t^2}=-\frac{\partial}{\partial x}U$$
となります。力Fに対して\(F=-\frac{\partial}{\partial x}U\)とすると運動方程式そのものですね。
言葉にすると、「ポテンシャルの空間微分と力の和がゼロ」です。
…どういうことだってばよ
おわりー。
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